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製造業の作業手順書をわかりやすく解説!目的や効果的な作り方とは?

作成者: カミナシ編集部|2020.10.01

 

製造業において作業手順書を正しく作ることは、作業効率を上げることや、製品の品質を上げることにつながります。作業手順書の作り方次第で、生産性を上げられるといっても過言ではありません。

 

そこでこの記事では、製造業の作業手順書の目的や効果的な作り方について、わかりやすく解説します。

製造業の作業手順書の目的とは?

 

 

 

 

製造業において作業手順書を作成する目的は、正しい作業を行い、製品を安定して製造することです。また、作業手順書を定めることで、現場の管理や統制が行いやすくなり、作業のノウハウを企業の財産として守り、共有していくことにもつながります。以下では作業手順書を作る目的をより細かく見ていきましょう。

作業工程を標準化する

製造業において、安全で品質の良い製品をお客様に提供するためには、作業工程を標準化することが重要です。そのためには作業手順書で誰が、いつ、どのような作業をするという手順を決定し、標準化しましょう。標準化した正しい作業工程を実践することで、作業を正確に行うことができ、生産性が上がるのです。

品質の高い仕事をする

作業手順書を作成し作業を標準化できると、どの作業者でも同じクオリティの仕事ができるようになります。つまり、標準化した作業手順書の精度が高いものであれば、どの作業者でも品質の高い仕事をすることができるようになるのです。

 

そして、製品の品質は上がり、会社の信頼度にもつながります。作業手順書の作成が、会社の生産性を左右する可能性もあるでしょう。

 

作業手順書の効果的な作り方とは?

 

 

作業手順書で生産性を上げるためには、効果的な内容で作る必要があります。具体的には、「目的が明確になっている」「作業基準がわかりやすい」というような、作業員が実際に活用できる手順書を目指すべきです。ここでは、作業手順書の作り方を項目ごとに紹介します。

目的や規定要求などを明確にする

まず、作業手順書を作成する目的を決めましょう。そのためには現状のどの作業に課題があると感じて、手順書を作るかを明確にする必要があります。手順書を作成した後は上長に確認をしてもらうことで、より精度の高い内容を目指すことができるでしょう。

 

また、作業手順書には規定要求を盛り込む必要があります。規定要求には「法律、条令」「顧客要求」「設計要求」「規格要求」などがあり、法律に反していないか、過去の顧客からのクレームに配慮できているかなどの確認も必要です。この規定要求を明確にしておき、この後の作成手順と照らし合わせながら作成していきます。

作業手順を確認しながら計画を立てる

実際の作業手順を確認しながら、手順書に記載する計画の内容を考えます。作業で行う内容、順番、確認事項などを明確にして、1つずつ箇条書きにして洗い出しましょう。

 

また、作業員が作業を無理なく行えているかを確認する項目を設けることも重要です。必ず前述の規定要求と照らし合わせて確認しましょう。

作業者が作業しやすい素案を立てる

前項で洗い出した作業項目を用いて、作業者が作業しやすいように素案を作成します。具体的には、作業手順書の説明文はどのように書くか、どの部分に写真が必要かを決め、シミュレーションで実施可能かを判断してみましょう。

 

作業手順書では、写真や図の使い方が重要です。写真と文章を使ったレイアウトを考え、作業者が見やすい写真の配置にしたり、文字のフォントを工夫したりすることで、誰にでもわかりやすい内容を目指すことができます。

トライアルで運用して修正する

作成した作業手順書を、作業者にトライアルで運用してもらいます。可能であればその作業を見学して、作業手順が守れているか、守れていない場合の理由は何かなど、確認しておくとリアルな改善につなげることも可能です。

 

作業員本人からも運用後のフィードバックをもらい、手順書の改善点を修正して、また運用してもらいます。トライアルを繰り返すことで、使いやすく精度の高い作業手順書が出来上がるのです。

作業定着のためにツールを設備する

作業手順書の運用が確定したら、作業定着のツールも設備しましょう。具体的には、手順書のポイントになる部分を印刷して壁に貼るなどが有効です。作業員が作業している最中に確認できる場所へ設置することで作業内容が定着します。

 

また、作業員が判断を迷った際にも、正しい運用ができるようになるため、作業効率を上げることにもつながるでしょう。作業員が手順書を開く時間がなくても、手順を確認できるツールを設備しておけば、正しい作業を行う体制作りができるのです。

 

作成者は作業手順書がどうやったら運用できるかを考えて、作業を定着させるところまでが担当だと考えておきましょう。

まとめ

 

 

製造業の作業手順書は、安全で品質の良い製品を作ることを目的としています。また、運用しやすく効果的な作業手順書を作成できる近道は、作業者と連携して、一緒に改善に取り組むことです。自分の会社らしい作業手順書を作り、活用していきましょう。