【図解あり】QCストーリーとは?3つの型と進め方をわかりやすく解説

QCストーリーとは、現状との理想する姿との差分から課題を見つけたり、もしくは現状とあるべき姿を比較し、そこから問題を見つけたりし、その原因を明らかにして、対策の実施、検証、ルール化して、問題や課題を解決するための一連の活動を指します。

 

いざ実際に行うことになった場合、自分がどの型(課題達成型/問題解決型/施策実行型)なのか判別できなかったり、具体的に何から始めればいいか分からなかったりするかと思います。

 

そういったお悩みを持つ方に向けて、この記事では、QCストーリーの概要やそれぞれの型の説明、具体的な進め方をわかりやすく解説します。

 

これからQC活動に取り組もうとしている方も、すでにQC活動に携わっている方も、ぜひこの記事を通してQCストーリーについての理解を深め、品質管理活動の改善につなげていきましょう。

 

QCストーリーとは

QCストーリーとは、課題(理想とする姿)もしくは問題(あるべき姿)を定義し、その原因を明らかにして、対策の実施、検証、ルール化して、問題や課題を解決するための一連の活動です。

 

QCストーリーは、現場の従業員が少人数のグループを作り、自主的に品質管理の改善に取り組むQC活動の進め方の一つです。

 

品質管理の改善は、現場の担当者のKKD(経験・勘・度胸)に頼ることが多く、体系的なアプローチが取られない場合が多々あります。しかし、QCストーリーを用いることで、問題解決のプロセスを明確化し、データに基づいた意思決定が可能になるので、KKDに頼ることなく品質管理の改善が可能になります。

 

QCサークル活動に、QCストーリーを取り入れることで、現場の従業員一人ひとりが品質管理の重要性を理解し、自主的に改善活動に取り組むようになります。その結果、企業全体の品質管理レベルが上がり、顧客満足度の向上や競争力の強化につながるでしょう。

QCストーリーの2つの型

QCストーリーには、目的に応じた2つの型(課題達成型/問題解決型)に分類されます。QCストーリーの2つの型を理解し、目的に応じて適切な型を選択して、QCサークル活動を成功に導きましょう。

 

  1. 課題達成型のQCストーリー
  2. 問題解決型のQCストーリー

1.課題達成型のQCストーリー

課題達成型のQCストーリーは、課題に対して、何が原因かを明らかにし、これまでのやり方とは異なるアプローチで、理想とする姿を目指す方法です。ここでいう「課題」とは、理想とする姿と現状との差分を指します。

 

qc-QCストーリー「課題達成型」

例えば、新製品の開発や新技術の導入など、従来の品質管理の手法では対応が難しい場合に、課題達成型のQCストーリーが活用されます。

 

差分を埋めるための計画立案では、課題達成のために必要な資源や体制を明確にし、実行可能な計画を策定することがポイントです。

 

計画の実行段階では、PDCAサイクルを回しながら進捗を管理し、必要に応じて計画を修正していきます。最終的には、実行した計画に対する結果を評価し、理想とする姿に到達できたかどうかを確認します。

 

課題達成型のQCストーリーを活用することで、これまでのやり方では改善が難しかった課題に対しても体系的にアプローチし、確実に目標を達成することができるようになります。

2.問題解決型のQCストーリー

問題解決型のQCストーリーは、問題に対して、何が原因かを明らかにし、あるべき姿を目指す方法です。ここでいう「問題」とは、理想とする姿と現状との間に生じている差分を指します。

 

例えば、製品の不良率が高い、生産性が低いなど、現場で発生している品質管理上の課題が「問題」に該当します。

 

QCストーリー「問題解決型」

問題解決型のQCストーリーでは、まず問題を明確に認識し、データに基づいて問題のを分析したうえで、問題解決の目標を設定します。目標が設定されたら、問題の原因を徹底的に追究し、その原因を取り除くための対策を立案して実施します。

 

対策の実施後は効果を確認し、対策が効果的であった場合は、その対策を標準化して管理を定着させます。最後に、問題解決のプロセスを振り返り、反省点や今後の課題を明確にして完了です。

 

このように問題解決型のQCストーリーを繰り返し実践することで、品質管理上の問題を着実に解決し、継続的な改善につながるのです。

施策実行型のQCストーリー

施策実行型のQCストーリーは、問題解決型のQCストーリーの一部であり、既に原因がわかっている問題に対して迅速にアクションを起こす方法です。

 

施策実行型のQCストーリーでは、問題の原因が明らかになった段階で、その原因に対する施策を立案し、速やかに実行に移すことに重点を置いています。

 

施策実行型のQCストーリーでは、以下のステップを踏みます。ポイントは、要因の解析がない代わりに、対策の狙いどころを検討するステップがある点です。

 

  1. 問題の原因の確認
  2. 現状の把握と対策の狙いどころを検討
  3. 目標設定および活動計画の作成
  4. 対策の検討と実施
  5. 効果の確認
  6. 標準化と管理の定着

 

施策実行型のQCストーリーを活用することで、既に原因が明らかになっている問題に対して、迅速かつ効果的なアクションを取れます。施策実行型のQCストーリーは、問題解決のスピードアップと、施策の確実な実行が大きな焦点となっています。

問題解決型のQCストーリーの8ステップ

ここからは、問題解決型のQCストーリーの進め方を紹介します。問題解決型のQCストーリーが基本の形として広く用いられている理由は、現場では、問題が発生してから対策が取られることが多いためです。

 

課題達成型のQCストーリーは、新しい目標に向けた取り組みに適していますが、日常的に発生する品質管理上の問題には、問題解決型のアプローチが効果的といえます。問題解決型のQCストーリーは、以下の8つのステップで構成されています。

 

  1. 問題点を洗い出し、テーマを選定する
  2. 現状の把握と目標設定を行う
  3. 誰が、何を、いつまでにするか、活動計画を作成する
  4. 問題の要因を把握する
  5. 対策案を検討、実行する
  6. 対策の効果を確認する
  7. 効果が出たものは標準化(ルール化)を行う
  8. 最後に反省を行う

 

各ステップで抑えるべきポイントや具体例を解説していくので、順番に見ていきましょう。

1.問題点を洗い出し、テーマを選定する

問題解決型のQCストーリーの第一歩は、現場で発生している問題点を洗い出し、改善すべきテーマを選定することです。

 

問題点の洗い出しでは、現場の従業員からの情報収集やデータ分析を行い、できるだけ多くの問題点を抽出します。洗い出された問題点は、重要性、緊急性、解決に要する費用、改善による効果などの観点から優先順位をつけて評価します。この評価結果に基づいて、QCサークル活動で取り組むべきテーマを決定します。

 

問題点が見つかりにくい場合は、「7つのムダ」という観点から考えてみると良いでしょう。7つのムダとは、以下の通りです。

 

  1. 作りすぎのムダ
  2. 手待ちのムダ
  3. 運搬のムダ
  4. 加工のムダ
  5. 在庫のムダ
  6. 動作のムダ
  7. 不良、手直しのムダ

 

7つのムダに着目することで、今まで気づかなかった問題点を発見できる可能性があります。例えば、在庫のムダに着目すれば、仕掛品や製品の在庫が多すぎないか、在庫管理が適切に行われているかといった点を検討できます。

 

テーマ選定の際は、1人の意見だけでなく、チームメンバー全員の意見を集約して議論を重ねることが重要です。チームメンバー全員が納得し、主体的に取り組める内容をQCサークル活動の指針としましょう。

2.現状の把握と目標設定を行う

問題解決型のQCストーリーの第二ステップは、現状を正確に把握し、改善目標を設定することです。

 

現状把握では、まず工程フロー図を作成し、プロセスの全体像を可視化します。工程フロー図とは、製品やサービスの提供プロセスを図式化したものであり、各工程の順序や関連性を明確にしたものです。

 

工程フロー図を作成したら、三現主義に基づいて現状を把握します。三現主義とは、現地(げんち)、現物(げんぶつ)、現認(げんにん)の三つの「現」を重視する考え方です。三現主義に則って現状を把握することで、問題の本質に迫ることができます。

 

  • 現地:問題が発生している現場に赴き、実際の状況を直接観察する
  • 現物:問題の対象となる物や資料に直接当たり、データを収集する
  • 現認:現場の担当者から直接話を聞き、問題の実態を確認する

 

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プロセスの全体像が把握できたら、問題がありそうな工程に焦点を当て、データを収集します。現場のデータは問題点の絞り込みや改善効果の測定に不可欠なので、日頃からデータをきちんと取っておくことで、スムーズにQCサークル活動を進められます。

 

問題点が絞り込まれたら、改善目標を設定します。目標は、抽象的なものではなく、具体的な数値で表すことがポイントです。例えば「歩留まりを95%以上にする」や「不良率を3%以下にする」などとします。

 

目標は、改善への意欲を高められる数値にする必要があります。高すぎる目標はチームメンバーのやる気を削ぐ恐れがあり、低すぎる目標は簡単に達成できてしまうので、現実的で達成感の得られる水準に設定しましょう。

3.誰が、何を、いつまでにするか、活動計画を作成する

現状把握と目標設定が完了したら、次は目標達成のための活動計画を作成します。活動計画では、誰が、何を、いつまでにするかを明確にし、具体的なアクションプランを策定します。

 

活動計画の作成には、プロジェクトのスケジュールを視覚的に表現できるガントチャートを用いると効果的です。ガントチャートを用いることで、タスクの開始日と終了日、担当者、進捗状況などを一目で把握できます。それ以外にもいくつかのメリットがあります。

 

  • タスクの順序や関係が明確になり、効率的な作業の流れを構築できる
  • 進捗状況を視覚的に確認できるため、遅れや問題点を早期に発見して対策を打てる
  • チームメンバー間の情報共有が促進され、連携が円滑になる

 

ガントチャートは、QCサークル活動のような小規模なプロジェクトにも適しており、メンバー全員が活動の全体像を理解するのに役立ちます。

 

活動計画の作成に際しては、リーダーを設定することも重要です。リーダーには、計画の進捗状況を定期的に確認し、必要に応じて調整を行い、メンバー間の調整役を務めてもらいましょう。

4.問題の要因を把握する

活動計画を作成したら、いよいよ問題の要因を特定していきます。問題が発生している根本的な原因を見極めることが、効果的な解決策を立案するための第一歩となります。

 

要因の特定には、4M(Man・Method・Machine・Material)の観点から問題を分析すると良いでしょう。

 

  • Man(人):作業者の技能、意識、体調など
  • Method(方法):作業手順、管理方法、コミュニケーションなど
  • Machine(機械):設備の性能、メンテナンス状況、セッティングなど
  • Material(材料):原材料の品質、供給状況、保管方法など

 

4Mの観点から問題を多角的に分析することで、問題の要因を体系的に抽出できます。例えば、不良品の発生という問題であれば、作業者の技能不足(Man)や作業手順の不備(Method)、設備の老朽化(Machine)、原材料の品質ばらつき(Material)など、さまざまな要因が考えられます。

 

要因が把握できたら、その要因を解消することで問題が解決できるかを見極めます。複数の要因が複合的に作用している場合は、要因ごとの影響度を評価し、優先順位をつけていくと問題解消への道筋が見えてきます。

 

製造業の品質管理で重要な4Mとは?各要素と活用方法を解説

5.対策案を検討、実行する

問題の要因が特定できたら、次は対策案の検討と実行に移ります。対策案の検討には、問題解決のための手段を体系的に整理し、具体的な対策案を導き出す「系統図(ツリー図)」を使用します。

 

系統図を用いて、特定された要因ごとに複数の対策案を考えます。例えば、作業者の技能不足が要因である場合、教育の強化、作業手順の標準化、熟練者によるOJTなどが対策案として考えられます。

 

対策案を検討する際は、ECRSの4原則を意識すると良いでしょう。ECRSとは、Eliminate(排除)とCombine(統合)、Rearrange(入れ替え)、Simplify(簡素化)の4つの観点から業務改善を行う手法です。

 

  • Eliminate(排除):不要な工程やムダを取り除く
  • Combine(統合):複数の工程を一つにまとめる
  • Rearrange(入れ替え):工程の順序を入れ替えて効率化を図る
  • Simplify(簡素化):工程を簡素化し、作業をしやすくする

 

ECRSの4原則を適用することで、対策案の質を高め、効果的な改善に繋げることができます。

 

検討された対策案は、効果・費用・実行期間などの観点から総合的に評価し、実際に実行する対策を決定します。対策案の評価には、メンバー全員が参加し、多様な意見を取り入れて決めましょう。

 

対策すべき項目が決まったら、実際に現場で実行に移します。対策の実行は、QCサークル活動の成果を左右する重要なステップです。ECRSの4原則を活用し、現場の状況に合わせて対策を実行していきましょう。

6.対策の効果を確認する

対策を実行したら、その効果を確認することが重要です。効果の確認には、目標値と対策後の実績を比較する方法が一般的です。

 

例えば、目標値が「不良率を3%以下にする」であったときに、対策後の不良率が4%にとどまっていた場合、目標達成には至っていないといえます。このような場合は、対策の内容を再検討し、他の対策方法はないか、もう一度原点に立ち返って考えてみましょう。

 

対策の効果は必ずしも数値だけで判断できるとは限りません。定量的な効果が表れなくても、副次的な効果が生まれている可能性があります。例えば、以下のような効果です。

 

  • 作業者の品質意識が向上し、不良の早期発見が増えた
  • 作業現場のコミュニケーションが活発になり、情報共有が円滑になった
  • 設備のメンテナンス頻度が上がり、トラブルが減少した

 

副次的な効果は、数値には表れにくいですが、長期的な品質改善に寄与する重要な変化です。対策の効果を確認する際は、数値目標の達成度だけでなく、現場の雰囲気や作業者の意識変化にも注目しておきましょう。

7.効果が出たものは標準化(ルール化)を行う

対策の効果が確認できたら、改善された方法を業務の新しい基準として定着させ、標準化(ルール化)していきましょう。

 

標準化の具体的な方法として、改善内容をQC工程表や作業手順書に反映させることから始めましょう。QC工程表は、製品の品質特性と工程の関係を整理した表であり、作業手順書は、作業の手順を詳細に記述した資料です。

 

QC工程表や作業手順書に改善内容を明記することで、改善された方法が確実に実践されるようになります。

 

例えば、不良率低減のために作業手順を変更した場合、その変更内容を作業手順書に反映することで変更後の手順が新しい標準となり、全ての作業者がその手順に沿って作業を行うことになります。

 

また標準化で重要なのは、形骸化させないことです。対策実行から時間が経過すると、改善効果が薄れていく可能性があります。定期的に現場をフォローし、改善効果が維持されているか、さらなる改善の余地はないかを確認しましょう。

8.最後に反省を行う

QCストーリーの最後のステップは、一連の活動を振り返り、反省点を洗い出すことです。問題解決のプロセスを通して、うまくいった点、改善すべき点を明らかにし、次の活動に活かしていくのが目的です。

 

反省会では、QCサークルのメンバー全員が集まり、率直な意見交換ができるようにしましょう。例えば、以下のような観点で振り返りを行います。

 

  • 問題の要因分析は十分だったか
  • 対策案の検討は適切だったか
  • 対策の実行は円滑に進んだか
  • 効果確認の方法は妥当だったか
  • 標準化は確実に行われたか

 

反省会で出された意見は、次回のQCサークル活動に反映させます。例えば、要因分析の方法に課題があったのであれば、次回はより適切な分析ツールを使うことを決めます。

 

また反省会で新たな課題が発見されることもあります。残された課題がまだある場合は、次回のQCサークル活動のテーマとして取り上げて継続的な改善を目指しましょう。

QCストーリーを実施する上で使えるQC7つ道具と新QC7つ道具

QCストーリーを進める上で、問題解決のために使える代表的なツールにQC7つ道具と新QC7つ道具があります。

 

QC7つ道具は、定量的なデータを用いて品質管理をする基本的な考え方です。例えば、チェックシートでデータを収集し、ヒストグラムで分布を確認、パレート図で重要な問題を絞り込むなどがあります。

 

これに対して新QC7つ道具は、より複雑な問題の解決や、アイデアの創出に用いられる考え方です。例えば、連関図法で問題の関連性を視覚化し、系統図法で問題解決の道筋を立てるなどです。以下の表は、QC7つ道具と新QC7つ道具の違いをまとめたものです。

 

項目

QC7つ道具

新QC7つ道具

主な目的

定量データの分析と管理

定性データの分析と管理

対象データ

数値データ

言語データ、概念データ

使用する場面

製造現場や品質管理プロセスでの問題解決

複雑な問題の構造化や意思決定プロセス

開発時期

1950年代

1970年代末~1980代初頭

QC7つ道具と新QC7つ道具の違い

 

QC7つ道具と新QC7つ道具は、QCストーリーを効果的に進めるための強力な武器です。それぞれのツールをQCサークル活動に活かしていくことで、品質改善の成果をさらに高めていきましょう。

QC7つ道具

QC7つ道具は、品質管理の現場で広く用いられているデータ収集・分析のための考え方です。QC7つ道具は、以下の7つで構成されています。

 

QC7つ道具

概要

用途

チェックシート

データを収集・記録するための用紙

データの収集

ヒストグラム

データの分布を視覚的に表現するグラフ

データの分布の把握

パレート図

問題の重要度を視覚的に表現するグラフ

重要な問題の優先順位付け

散布図

2つの変数の関係を視覚的に表現するグラフ

変数間の関係性の把握

グラフ

データを特性に応じてグループ分けする手法

データの内訳の把握

管理図

プロセスの安定性を監視するためのグラフ

工程の管理

特性要因図

問題の原因を系統的に探索するための図

問題の要因分析

QC7つ道具の概要と用途

 

QC7つ道具は、それぞれ独立して使用できますが、QCストーリーの各ステップで組み合わせて使用することで、より効果的な問題解決が可能になります。

 

例えば、散布図で変数間の関係を探り、グラフで問題の内訳を分析、特性要因図で原因を掘り下げるなど、ツールを連携させることで問題の全体像が見えてきます。

 

QC7つ道具は、現場の品質管理に携わる全ての人にとって必須の考え方です。各考え方を用いれば、データに基づいた客観的な問題解決が可能になり、QCサークル活動の成果を高めることにつながります。

新QC7つ道具

新QC7つ道具は、QC7つ道具を補完する形で開発された、より高度な問題解決のための考え方です。問題の構造化、アイデアの創出、計画の立案などに用いられ、QCサークル活動におけるより複雑な課題の解決に役立ちます。新QC7つ道具は、以下の7つで構成されています。

 

ツール名

概要

用途

連関連図

問題の関連性を図で表現する手法

問題の構造化

親和図法

アイデアをグループ化してまとめる手法

アイデアの整理

系統図法

目的達成のための手段を体系的に整理する手法

問題解決の道筋の明確化

マトリックス図法

2つの要素の関係を表形式で整理する手法

要素間の関連性の分析

マトリックスデータ解析法

データをマトリックス形式で分析する手法

データの多面的な分析

PDPC法

目的達成までのプロセスを図で表現する手法

計画の立案とリスク対策

アローダイアグラム

プロジェクトのスケジュールを図で表現する手法

プロジェクトの工程管理

新QC7つ道具の概要と用途

 

新QC7つ道具は、QC7つ道具と比べると、より抽象的な思考を必要とするものが多くなっています。

 

例えば、連関図法では問題の関連性を視覚化することで、問題の全体像を捉える使い方をします。親和図法では、ブレインストーミングで出されたアイデアを整理し、新しい発想を生み出すことが可能です。系統図法やPDPC法は、問題解決や目標達成までのプロセスを明確にするのに役立ちます。

 

新QC7つ道具は、QC7つ道具と組み合わせて使用することで、より効果的な問題解決が可能になるので、QCストーリーを活用する際に実践してみましょう

QCストーリーを活用して、品質管理を改善しよう

本記事では、製造業における品質管理活動の基本的なフレームワークであるQCストーリーについて詳しく解説してきました。

 

QCストーリーは、問題解決型と課題達成型の2つの型があり、それぞれ目的に応じて使い分けることがポイントです。基本となる問題解決型のQCストーリーは、現場で発生する品質管理上の問題を解決するための8つのステップで構成されており、各ステップを着実に実行することで、問題の原因を特定し、効果的な対策を立案・実行できます。

 

QCストーリーを進める上では、QC7つ道具と新QC7つ道具も重要な役割を果たします。QC7つ道具は現場のデータ収集・分析に欠かせない考え方であり、新QC7つ道具は問題の構造化やアイデアの創出に役立ちます。それぞれを適切に活用することで、QCストーリーの各ステップをより効果的に進められます。

 

大切なのは、QCストーリーのフレームワークを単に適用することではなく、品質管理を継続的に改善していくことです。

 

QCストーリーを繰り返し実践することで、品質管理のPDCAサイクルを回し、継続的な改善につながります。QCストーリーを活用して、品質管理のレベルアップを目指していきましょう。

 

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