HACCP支援法とは?HACCPの義務化に対する注意点を解説します

2020年6月より義務化が開始されたHACCPですが、導入には費用がかかるためお金の問題を理由に導入を進められない企業も少なくありません。

 

そこで今回は、HACCPの導入を促進するために制定された「HACCP支援法」についてわかりやすく解説します。

 

HACCP支援法とは

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それでは、まずHACCP支援法の基礎知識を深めていきましょう。HACCPの融資を受ける条件も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

HACCP支援法の概要

1998年に5年間の時限法として制定されたHACCP支援法は、食品業界にHACCPの導入を促すために策定されました。

 

支援内容は、HACCP導入にあたり必要となる整備に対する金融支援など。その後、2003年・2008年・2013年に改正が行われ、2013年に改正したときは延長期間が5年から10年に変更されています。

 

そんなHACCP支援法は、まずHACCPの導入にあたり施設や体制整備の計画を作成し、指定の認定機関から認定を受けることが必要です。

 

また、融資を希望する企業は、株式会社日本政策金融公庫による金融審査が必須で審査を通過すると長期低利融資を受けることができます。

 

融資による支援を受けられるのは、「支援金3億円以下、もしくは従業員数300名以下の中小企業」が対象になるので注意しましょう。

2013年に改正された内容

HACCP支援法2013年に3回目となる改正が発表されましたが、延長期間の変更以外にもさまざまな改正が加えられました。その一つに、支援対象が新しく追加されたことがあります。

 

従来までHACCP支援法は「HACCP導入に必要な施設整備」を対象にする支援でしたが、改正後はこの前段階である「衛生・品質管理の基盤の整備」、いわゆる一般的衛生管理に関する取り組みにも支援が受けられるようになったのです。

融資を受ける条件

HACCP支援法による融資を受けられるのは、先ほども記載したとおり、「支援金3億円以下、もしくは従業員数300名以下の中小企業や個人」。償却期間は「10年以上15年以内」で、うち3年以内は据置期間となっています。

 

気になる融資は、「事業費の80%以内、もしくは20億円のどちらか低い額」が限度額です。年利率はその都度変更がありますが、政策金融機関である株式会社日本政策金融公庫の公式サイトにて随時確認することができます。

そもそもHACCPを知ってる?

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HACCPについて詳しく知らないという人も多いのではないでしょうか。ここでは、HACCPの概要や導入するメリットについて解説します。

衛生管理法「HACCP」とは

HACCPとは、食品を製造するときに安全を確保するための管理手法のことです。HACCPの歴史を辿ると、1960年代に宇宙食の安全性を確保するために開発された手法で、今もなお食品の安全を守るために多くの食品企業で取り入れられています。

 

そんなHACCPを企業で導入するためには、12の手順を満たすことが決められているのです。特に「HACCPの7原則」と呼ばれる手順6〜12までは最も重要と考えられており、HACCPを正しく構築するための軸となっています。

HACCPを導入するメリット

HACCPを導入することで安全を確保することはもちろん、実際に現場で働く従業員の意識を向上させることも大きなメリットだといわれています。過去の食品事故のなかには、従業員の理解が足らずに起こった事件も少なくありません。

 

HACCPの導入により衛生管理に対する理解を深められるので、従業員一人ひとりの意識を改革することができるのです。また、HACCPでは各工程における危害要因を分析し、リスクを軽減するための対処法を検討していきます。

 

そのため、従業員の事故や消費者や取引先によるクレームが劇的に減少するのです。特に消費者や取引先のクレームが減少すると、企業イメージが良くなるため信頼度の向上にも繋がります。

 

信頼度が向上すると利益も期待できるので、事業拡大にも貢献してくれることでしょう。

HACCP導入の義務化について

従来は各企業の任意でHACCPが導入されていましたが、2020年6月よりHACCP導入の義務化が開始されました。そのため、食品を取り扱う企業は必ずHACCPの導入が求められます。

 

ただ、HACCP導入の義務化で注意したいのは、認証の取得ではなく、制度の導入が義務付けられたということです。この取り組みをしっかり行えば制度に違反することはないため、未導入の企業は早めに取り組むことをおすすめします。

HACCPの義務化に対する注意点

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HACCPが義務化された今、食品に携わるすべての企業での導入が求められます。そこで、HACCPの義務化に対する注意点をチェックしましょう。

HACCPは導入までに時間を要する

HACCPをすぐに導入できると考える企業も多いですが、実際に導入して稼働するまでには時間を要することがほとんどです。また、他の業務を遂行しながらHACCPの導入にも取り組まなければいけないため、従業員に負担をかけることも。

 

HACCPの義務化は2020年6月よりすでにスタートしていますが、2021年5月までの実施が決められています。HACCPの導入は決して1日でできるものではないので、早めに取り組みましょう。

未対応は罰則を受ける可能性あり

2021年5月まで猶予期間を設けるHACCPの義務化ですが、未対応の場合は罰則を受ける可能性があることを覚えておきましょう。また、2021年6月以降は保健所からHACCPに関する書類の提出を求められます。

 

保健所の要請に対応できない場合は、保健所から指導が入り営業許可の更新が受けられないこともあるので、期限は十分に注意しなければいけません。

 

また、HACCPを導入しても記録が残っていなければ導入したと判断されない場合もあるので、記録はしっかり残しておくようにしましょう。

まとめ

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HACCPの義務化が開始され導入を進める企業も多いですが、費用が導入の妨げになっていることも少なくありません。

 

そんなときは、費用を支援してくれるHACCP支援法を検討しましょう。ただ、HACCP義務化の猶予期間である2021年5月まで、あと少しです。これから取り組む企業は早めに申請を行うことをおすすめします!

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