5Sを発展させた食品衛生7Sとは?各項目の内容や注意点を解説

飲食業において、食品衛生は大変重要な要素です。そこで食品衛生管理の基礎となるものとして食品衛生7Sがあります。

 

では、食品衛生7Sはどのような活動なのでしょうか。この記事では食品衛生7Sの各項目の内容を紹介した上で、覚えておきたい注意点を説明します。

 

食品衛生7Sとは

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食品衛生7Sは食品の製造環境にとって重要な「清潔」を目的に、5Sと呼ばれる活動を発展させたものです。なお、5Sは整理整頓や清掃を組織で取り組み、徹底して職場環境を維持する活動を意味します。

5Sと食品衛生7Sの種類

「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」の5つからなる5Sは日本発祥として知られ、品質管理を行い、最終的に売上・利益増にもつながる方法として世界中に浸透しています。

 

この5Sの5項目に「洗浄」と「殺菌」を加えたものが、今回紹介する食品衛生7Sです。

食品衛生7Sの効果

食品衛生7Sを徹底することで、従業員の衛生に対する意識を高める効果に期待ができます。このことが品質の向上や職場環境の美化の改善につながるため、最終的には企業のイメージアップにも結びつくはずです。

食品衛生7Sの内容を詳しく確認

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食品衛生7Sの構成は手段、維持管理、目標の3段階です。そこで、ここからは手段となる「整理」「整頓」「清掃」「洗浄」「殺菌」とそれらを維持管理する「しつけ」、そして最終目的の「清潔」に3つに分けて解説していきます。

 

手段となる5項目

まず、「整理」は必要なものと不要なものを識別し、不要と判断したものは廃棄する作業です。そして、「整頓」では保管場所や方法を決めていきます。「清掃」は毎回決めた時間に定めた手順でキレイに掃除をすることです。

 

「洗浄」では施設や設備・作業環境の汚物や有害微生物を除去します。この作業が次の殺菌作業にもつながるので重要です。最後に、「殺菌」として有害な微生物類を不活性化・除去・増殖の抑制などを行います。

5項目の上位に位置するしつけ

先ほど紹介した5つの手段の上位に位置するのがしつけです。しつけでは従業員に対して各手段を的確に実施させるため、作業手順を遵守させることを教育します。

 

ここでは単に教育することを目指すのではなく、従業員それぞれの特性を理解し、一方通行ではない教育や訓練が必要です。モチベーションアップには、出来るだけ周囲を巻き込み、互いに協力し刺激し合う教育や訓練法が良いでしょう。

食品衛生7Sの最終目的となる清潔

「清潔」とはしつけが社内に浸透し、キレイな環境・状態を維持することで、安全な食品生産にもつながります。つまり、清潔こそが食品衛生7Sの最終目的であり、手段の5項目はあくまで手段なのです。

 

目先の手段にだけ囚われ、清潔が達成できなければ元も子もないことを理解しておきましょう。

食品衛生7Sを実施する際の注意点

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食品衛生7Sを実施するにあたっては、いくつか注意しなくてはならない点があります。より効果的に清潔を実現するために、注意点を把握しておきましょう。

整理・整頓の注意点

必要なものと不要なものを判別させる「整理」をいきなり各従業員に徹底しようとすると、現場の混乱を招き不要な業務ミスを誘発しかねません。そこで、「必要なものだけを置いているか」などのチェック項目を設け、全従業員が理解しやすい簡潔な整理基準をまとめることが重要です。

 

それでも、判断しきれないものが出てくる可能性もあります。その際は「保留品」用のスペースを用意し、一定期間使用しなければ処分するなどの決まりを作るのがよいでしょう。

 

整頓に関しても、ルール作りがなければ各々の基準で器具が置かれてしまいます。棚にラベルをつけたり、色分けで分類したりするなどの工夫をして従業員が理解しやすいルール作りを心がけてください。

 

なお、取扱品の変更や従業員の異動などで当初と状況が変わることも想定されます。ルールは作れば終わりではなく、定期的な見直しが大切です。

現場の意見も十分に汲み取る

食品衛生7Sは、清潔を達成するために大変有効なプログラムです。しかし従業員は人ですので、まるで機械のようにプログラム通り動くわけではありません。

 

その日によって、体調がすぐれない場合や別件の急ぎの仕事が入る場合など、どうしても会社で決めたルール通りに作業できないこともあるでしょう。現場の動きを十分に把握した食品衛生7Sの運用が不可欠です。

 

だからといって、食品衛生7Sの運営を現場に丸投げするのが良いとは当然なりません。経営陣・管理職が現場従業員の意見を参考にして、現場で動きやすいシステムを整えることが重要です。

まとめ

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以上、食品衛生7Sの概要や注意点を紹介してきました。7つも項目はありますが、あくまで最終目的は清潔の達成であり、安全な食品を消費者に届ける点ということを理解しておきましょう。

 

過去に起きた食品衛生にまつわる事件には、食品衛生7Sを徹底していれば防げた事例がたくさんあります。飲食業に携わっている方は、食の安全・安心につながる食品衛生7Sを徹底してはいかがでしょうか。

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