ISO22000とは一体どんなもの?簡単に基本情報を紹介

国際規格であるISOには、ISO9000シリーズやISO14000シリーズなどがありますが、その中の1つとしてISO22000シリーズという規格もあります。ただ、具体的にISO22000がどのようなものなのか分からない方もいるかもしれません。

そこでこの記事では、ISO22000における基本情報について紹介します。ぜひ今回の記事を読んで、ISO22000の基礎を把握しておきましょう。

ISO22000とはどのようなものか

 

この項目では歴史や対象となる業務内容、取得するための流れといった基本的な情報について紹介します。果たしてこの規格は、一体どのようなものなのでしょうか。

ISO22000は食品の安全に関する規格

ISO22000は、食品マネジメントに関する規格のこと。もう少し分かりやすく説明するならば、商品の安全に関した規格とも言い換えられるでしょう。どんな食品であれ、安全性が守られていなければ消費者が不安に思ってしまいます。

 

ISO22000は、安全な食品の生産や流通はもちろん、販売に至るまでのマネジメントシステムを運用するために必要な要求事項を決めているのです。

ISO22000の歴史

この規格の歴史は、そこまで古いものではありません。ISO22000は、2005年に正式な国際規格として発行されたもので、ISO22000のシリーズであるISO22004は、ISO22000の適用に関するガイドラインとして2018年に発行されました。

対象となる業務内容

どの規格にも対象がありますが、ISO22000の場合は食品関係ということもあって、フードチェーンに関するすべての組織がISO22000の対象となる業務内容です。これに関しては、食品製造業やそのサービスを供給する人も含まれています。

認証されることで得られる効果

一見すると、わざわざ承認される必要があるのかどうか不思議に思うかもしれませんが、ISO22000の承認にはさまざまな効果があるのです。

 

例を挙げるならば、食の安全を守る上でのリスク軽減や継続的な改善によってもたらされる企業価値の向上、コンプライアンスの推進など。承認自体は簡単ではありませんが、その分のメリットがいくつかあります。

認証取得の流れについて

上記で軽く触れたように、ISO22000は簡単に承認してもらえるわけではありません。

 

例として一般財団法人日本品質保証機構を取り上げると、まずは事前相談してから細かいところを把握した上で、審査登録申込書と審査登録契約書を作成して提出する必要があります。

 

次にファーストステージとセカンドステージに分かれる登録審査をしてもらい、問題なければ登録書を発行してもらうのです。

 

ここまで読むと取得できて終わりに思えるかもしれませんが、そんなことはありません。定期的な審査もあるため、取得後もきちんと管理する必要があります。

 

▶︎ISO22000とは?|基本情報と取得の流れを解説

 

ISO22000と混同しやすい規格

 

上記でISO22000の基本情報について紹介しましたが、この規格と混合しやすいものとして「HACCP(ハサップ)」と「FSSC22000」があります。それぞれどのようなものなのでしょうか。

HACCPについて

HACCP(Hazard Analysis and Critical Control Pointの略称)とは、食品の工程において事前に危害が加わりそうなところを予測・分析して対策を行う方法のこと。

 

ISO22000に含まれているものであり、アメリカやEU、オーストラリアなどでも行われています。日本では2018年6月に改正食品衛生法が可決され、HACCPが義務化されました。

 

HACCPには7原則12手順というものが設けられており、適切に実施できるようになっています。主なものとしては、HACCPのチーム編成や製品説明書の作成、検証方法の設定など細かいですが食品の安全を守る上では大切なことなのです。

FSSC22000について

一方でこちらの規格は、ISO22000を補強した国際規格のことを指します。ISO22000をベースにして作られたものであり、常温保存品や化学製品などが含まれる6つのカテゴリーの製品に携わる業者が対象です。

 

また、この規格は世界食品安全イニシアチブ(Global Food Safety Initiativeの略称「GFSI」)から承認されたことから、今後食品関連企業からの支持が広がると予想されています。

まとめ

 

国際規格の1つであるISO22000は、食品マネジマントに関する規格として用いられているものです。そのため、しっかりと商品を管理する上でも大切なものであり、承認に対する効果もあります。

 

今回紹介した情報はISO22000の基礎的な部分でもあるため、しっかりと理解し、企業に取り入れるかどうか検討してみましょう。

 

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