ISO22000の基本的な情報と間違われやすい規格との違い

ISOにはさまざまな種類がありますが、その中の一つとしてISO22000があります。ISOの中では比較的有名な規格ですが、初めて聞く方もいるのではないでしょうか。

 

そこで今回は、ISO22000の基本的な情報や取得するための流れ、間違われやすい規格との違いを紹介します。ISO22000は食品に関する規格であるため、食品関係に勤めてている方はぜひ最後まで読んでみてください。

ISO22000の基本情報

 

さっそくですが、ISO22000の基本情報として具体的な内容や効果、取得費用などについて紹介します。簡単にまとめていることから、初めてISO22000を聞く方でもある程度把握できるでしょう。もしすでに知っているのであれば、復習という形で読んでみてください。

ISO22000の概要と要求事項

ISO22000とは、食品安全マネジメントシステムに関する国際的な規格のこと。2005年9月に正式な国際規格として発行され、食品製造業及びサービス供給者も含んだすべてのフードチェーンに関与する組織を対象とし、HACCPの食品衛生管理手法をもとにして食品のリスク低減を目指します。また、要求事項として「消費者に安全な食品を提供することを目的とした食品安全マネジメントシステムの確立」というものを設けています。

ISO22000を取得する主な効果

ISO22000を取得することにより、さまざまな効果が得られます。上記で述べた食品のリスク低減もありますが、他には仕事の見える化による業務継承の円滑化やコンプライアンスの推進、組織体制の強化など。また、国際規格ということもあって、海外企業と取引する上でも信頼できる規格として活用できます。

取得する上での費用

残念ながら、ISO22000は無料で取得できるものではありません。具体的な料金は各社によって異なりますが、150万〜200万円かかるとされています。どうしてもシステムの構築や運用で費用がかかってしまう上に、コンサルタントに依頼すればさらに費用がかかってしまうことに。そのため、時間がかかってでも自力で頑張る組織もあります。

ISO22000の主な取得企業

ISO22000を取得している企業はいくつもあり、日清製粉株式会社やプリマハム株式会社、株式会社シャトレーゼなど。企業によっては施設や工場ごとに取得しているところもあります。詳細は公益財団法人日本適合性認定協会の公式サイトから調べられるため、気になる方はチェックしてみてはどうでしょうか。

ISO22000を取得する流れ

 

ISO22000は簡単に取得できるものではなく、流れに合わせて進めていかなくてはなりません。そこでこの項目では、実際に取得する流れを簡単に紹介します。

審査機関へ相談と見積もりをした上で契約

まずは審査機関へ事前相談を行いましょう。ここで費用を見積もってもらい、どのくらいかかるのか把握します。もし問題なければ、契約に進みましょう。なお、この段階では場面に応じて、見積作成依頼書・審査登録申込書・審査登録契約書という3つの書類が求められます。どれも欠かせない書類であるため、事前に準備しておきましょう。

2回の登録審査を受ける

契約が完了すれば、登録審査を受けます。審査はファーストステージとセカンドステージの2回。ファーストステージで文書の審査やマネジメントシステム構築状況の確認やセカンドステージへの情報収集など。セカンドステージでは、マネジメントシステムの評価やISO22000への適合性などをチェックします。なお、ファーストステージとセカンドステージの間には1〜6ヶ月の間が空いており、立て続けに2回の審査を受けるわけではありません。

問題なければ登録証発行

もしファーストステージとセカンドステージで何も問題なければ、そのまま登録証が発行されます。一方で不適合な部分があれば、所定の期限までに是正処置計画書を提出しなければなりません。そのような手間をかけないためにも、審査を受ける前にマネジメントシステムに問題がないか見ておきましょう。

ISO22000を維持することも忘れずに

一度登録してもらったら永久的に続くわけではなく、3年の有効期限が設けられています。その上、1年ごとの定期審査もあるため、合格したからといってマネジメントシステムが形骸化してしまうのはNGです。登録証を受理してもらった後も、きちんとISO22000の食品安全マネジメントシステムに応じて作業していきましょう。

ISO22000と間違われやすい規格

 

ISO22000には、HACCPとFSSC22000という間違われやすい規格があります。どちらも知識がないと同じように思えてしまうものですが、きちんと知ることでそれぞれの違いが把握できるようになるでしょう。

HACCP

「Hazard Analysis and Critical Control Point」の略称であるHACCP(ハサップ)とは、食品の出荷・製造の過程で、微生物や異物混入が起きやすそうな部分を予測・分析して未然に防ぐ方法のこと。ISO22000はこのHACCPの食品衛生管理手法をもとに作られた規格であるため、内容も似ています。ただ、HACCPでは食品安全マネジメントシステムのことは記載されておらず、そこがISO22000との違いです。

FSSC22000

FSSC22000は、ISO22000をさらにパワーアップさせたものであり、製品回収の手順やバイオテロリズムといったことも記載されています。そのことから、ISO22000とHACCPを網羅したものとも言えるでしょう。ただ、FSSC22000は国際標準化機構から規定されたものではなく、国際食品イニシアチブが規定したものであり、ISO22000と同じ団体が決めたわけではありません。

ISO22000の内部監査

 

こちらの項目では、内部監査について触れていきます。定期審査だけで大丈夫なように思えるかもしれませんが、取得した規格を問題なく保つ上で大切な部分であることから、取得を検討している方はしっかりとチェックしてみてください。

内部監査を行う目的とは

内部監査を行う目的は、内部監査によって会社全体の改善につなげて会社をより良くすること。定期審査もあるとはいえ、内部監査を行うことで定期審査の前に改善すべきポイントを見つけることができ、食品安全マネジメントシステムの形骸化も防げます。また、改善によって食品の安全性がさらに守れることから、顧客の信頼度も得やすくなるでしょう。

内部監査の簡単な流れ

内部監査は、チェックリストに従って関係者に質問し、その結果を内部監査報告書にまとめます。もし問題点を見つけたのであれば、どこが不適合だったのかまとめた指示書を作成して提出。また、提出した内容をまとめておくことで、時間が経ったときでも確認しやすくなります。

内部監査員を育てるためには?

内部監査してもらう審査員を育てたいのであれば、セミナーや研修に参加させるのが良いでしょう。ネット上には、内部監査員に関するセミナーがいくつもあります。費用はかかってしまいますが、それでも内部監査における知識が得られるため、損をすることはありません。

まとめ

今回は、ISO22000に対する基礎的な部分から具体的な内容や取得方法、内部監査の流れまで紹介しました。ISO22000は食品のリスクを減らす上でも大切であり、食品業界であれば特にチェックしておくべき規格です。そのため、食品の安全を維持したい方や食品のリスクを軽減したい方は、この機会にISO22000の取得を検討してみてください。

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