入門者向け!有名な規格であるISO9001の概要説明

ISO規格はさまざまなありますが、その中でも特に有名な規格がISO9001です。ただ、そこまでポピュラーな言葉ではないことから、一体どのようなものなのかわからない方もいるのではないでしょうか。

 

そこでこの記事では入門者向けと題して、ISO9001の概要や取得するための流れ、内部監査などについて紹介します。ISO9001について知りたい方や製品・サービスの品質について考えている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

そもそもISOとはどのようなものなのか

 

いきなりISO9001の説明に入ることもできますが、中にはISO自体が分からない方もいることでしょう。ISOというのはスイスのジュネーヴに本部がある国際標準化機構の略称です。国際的に通用する規格の制定を主な活動としており、さまざまなものやシステムが規定されてきました。

ISOの簡単な歴史

ISOは、1926年に設立された万国規格統一協会を前身として誕生した組織。第二次世界大戦中である1942年に活動を停止し、その後1946年10月に新たに国際標準化機構を創設することが合意され、翌年1947年に活動が始まりました。日本は1952年に加盟し、現在ではアメリカやフランス、ドイツと同じ会員団体のメンバーとなっています。

ISOとJISの違い

ISOは国際的な規格であるのに対し、JISは日本独自の規格です。日本の工業製品に関する規格及び測定法などが定められた国家規格(日本工業規格)であり、認可された製品には専用のマークが与えられます。マーク自体は多くのものに与えられているため、意外にも簡単に見つけることが可能です。主な製品としては、日用品や医療安全用具、建築物などがあります。

ISO9001以外のシリーズとは

冒頭ではISO9001が特に有名と紹介しましたが、他にもあります。分かりやすいものであれば、非常口のマークはISO7010として規定されています。その他には環境マネジメントシステムのIS014001やITサービスのISO20000、食品安全マネジメントシステムISO22000・FSSC22000 など。ただ、その中で考えるとやはりISO9001が有名な規格として挙げられます。

ISO9001の概要

 

ISO自体についてある程度把握した上で、さっそく今回の本題であるISO9001の概要に触れていきましょう。ISO9001とは品質マネジメントシステムに関する規格であり、全世界で170ヵ国以上、100万以上もの組織が利用しています。対象組織の制限はなく、業種や業態は問いません。

ISO9001の狙い

ISO9001の狙いとしては、主に2つあります。一つは一貫した製品・サービスの提供です。どんな製品・サービスであれ、常に一定の品質が求められるもの。品質がバラバラであれば、製品・サービスへの信頼だけではなく組織全体の信頼がなくなってしまう恐れがあります。そのためにも、規格を設けて一定の品質を保たなくてはなりません。

 

もう一つの狙いは、顧客満足の向上です。上記で述べたことと似ていますが、品質が同じでなければ顧客の満足度は高くなりません。それどころか、「ここの製品・サービスは質がバラバラでいまいち」といったようなネガティブなイメージを持たれてしまうことも。しかし、品質が同じであれば信頼されやすく、顧客の満足度も向上しやすくなります。

ISO9001で得られる効果

ISO9001で得られる効果はさまざまあります。具体的には、コンプライアンスの推進やKPI(重要業績評価指標)の管理、組織体制の強化など。

 

また、ISOは国際的な規格であることから、海外企業と取引する上でも役立ちます。「JISでもいいのでは?」と思う方がいるかもしれませんが、上記で述べたようにJISは日本国内での規格であり、国際的なものではありません。そのため、海外企業と取引したい組織にとっても、ISOは重要なものです。

ISO9001を認証取得するための流れ

 

これまではISO9001の概要についての説明を行いましたが、ここでは実際に取得するために必要な書類や審査などに触れつつ、どのような流れで取得できるのか紹介します。最後には更新のことにも触れているため、ぜひ最後まで読んでみてください。

必要な書類を作成・提出

まずすべきことは、必要な書類の作成と提出です。具体的なものとしては「見積作成依頼書」「審査登録申込書」「審査登録契約書」の3枚。最初は事前相談した上で見積作成依頼書に沿って見積もってもらい、次に審査登録申込書と審査登録契約書を提出して契約します。3枚とも欠かせない書類であるため、必ず用意しておきましょう。

登録審査を受ける

契約後は、ISO9001の登録審査を受けます。審査はファーストステージとセカンドステージの2段階。ファーストステージでは、文書の審査をメインに、マネジメントシステムの構築状態やセカンドステージへの情報収集などを行います。そしてセカンドステージに入ると、ファーストステージの時に得た情報をもとに審査。審査自体は1〜6ヶ月空いた後に行われ、マネジメントシステムの実施状況や規格への適合性などをチェックします。

問題なければ登録証がもらえる

もし登録審査で問題なければ、審査の最終日に報告書として結果を報告。合格ならば3年間の有効期限が設けられた登録証を受理します。一方で不合格の場合は、決められた期限までに是正処理計画書を提出しなければなりません。登録証を受け取るためにも、マネジメントシステムに問題がないか確認しておきましょう。

ISO9001は取得すれば終わりではない

ISO9001の登録証を受け取って一安心したくなるかもしれませんが、それだけで終わりではありません。登録証を受け取ってから約1年ごとに定期審査が必要です。結果に関しては、登録審査と同じく報告書で伝えられます。もし毎年の定期審査で問題なければ、そのまま更新へ。ただ、更新したとしても3年間の有効期限があることに変化はなく、その後も定期審査を受けます。

 

近年ではISO9001の管理が大変という理由から返上する方も。とりあえず取得しておけば良いというわけではないため、まずはしっかりと必要がどうか考えることから始めましょう。

ISO9001で大切な品質マネジメントシステム

 

前述したように、ISO9001は品質マネジメントシステムに関する規格です。では、品質マネジメントシステムとは一体何なのでしょうか。こちらもポピュラーな言葉ではないため、内容が分からない方も多いことでしょう。

 

品質マネジメントシステムを簡単に説明するならば、製品・サービスの品質を管理及び監督するシステムと言えます。また、製品・サービスの不良品率を減らして顧客の満足度を高めるシステムであるとも言えるでしょう。どちらにしても顧客の存在が重要であり、そこから品質管理を調整していきます。

品質マネジメントシステムとISO9001の関連性

品質マネジメントシステムに関する規格であるISO9001を含むISO9000シリーズは、1987年に制定されました。その後、複数回の改定を経て今の規定に。国際的に規定にすることでさまざまな組織の製品・サービスの質が管理しやすくなり、国ごとで品質が異なるということを防いでいます。

ISO9001の内部監査について

 

ISO9001を維持していく上では、内部監査が必要です。とはいっても、これから取得しようと考えている方にとっては、どのような監査を行うのか分からない方もいることでしょう。そこで最後の項目では、内部監査の目的や種類、簡単な流れを紹介します。

なぜ内部監査が必要なのか

「定期審査があるならば、別に内部監査はいらないのでは?」と思うかもしれませんが、それでも必要です。その理由は、内部監査によって会社全体の改善につなげて会社をよくできるため。

 

例えば、最初はきちんと品質マネジメントシステムに沿って進められてきた作業工程が、段々と形骸化してしまったとしましょう。もし内部監査がなければ、品質管理もおろそかになってしまい、ISO9001の更新が認められないかもしれません。しかし、内部監査をすることにより、そのような問題も見つけられて改善できます。そのようなことを含めても、内部監査は必要です。

監査は3種類に分かれる

監査自体は、第一者監査・第二者監査・第三者監査に分かれます。この内、第一者が内部監査であり、自分の企業に勤める社員もしくは代理人などが行います。その他、第二者が自分の会社や組織において利害関係があるグループや代理の人で、第三者はISO規格の審査を行う会社が当てはまります。このように監査といっても種類があるため、この機会に覚えておくと良いでしょう。

内部監査の簡単な流れ

まずはチェックリストに従って、現場の責任者といった関係者に質問していきます。チェックリストに関してはネット上にサンプルがあるため、それらを見ながら作るのがおすすめです。次に、監査結果が適合か不適合かを評価し、報告書を作成。もし不適合であれば、改善していくために是正すべき箇所を担当者に依頼します。その後、是正した内容が適切であったかどうか確認するまでが一連の流れです。

まとめ

 

今回は、入門者向けとしてISO9001の概要や取得するための流れ、内部監査などについて紹介しました。製品・サービスの品質を管理する上で役立つISO9001は、現在ではさまざまな国や地域にある組織で用いられています。

 

気軽に取得できるものではありませんが、自社製品・サービスの品質が気になっている方や海外と取引したい方は、この機会にISO9001の取得を検討してみてはどうでしょうか。

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