統計的品質管理とは一体?概要と学ぶための方法について

「統計的品質管理」という言葉を聞いたことはありますか。一見すると難しいように思えるかもしれませんが、製品やサービスの品質を考えるためには非常に大切なことです。

 

そこでこの記事では、統計的品質管理に関する基本情報はもちろんのこと、その歴史や勉強方法に関する情報まで紹介します。

 

そもそも品質管理(QC)とは?

 

統計的品質管理について理解を深めるためには、まず品質管理を知っておかなければなりません。品質管理とは製品やサービスを提供するにあたり、品質が守られているのか検証・保証すること。

 

英語ではQC(Quality Control)と呼ばれ、JIS(日本産業規格)では「品質要求事項を満たすことに焦点を合わせた品質マネジメントの一部」と定義されています。

知っておくべきQC7つの道具

品質管理を行ううえでは7つの道具と呼ばれるものを使用。具体的には、ヒストグラム・管理図・チェックシート・パレート図・特性要因図・散布図・層別のことです。以下で紹介する業務内容でも登場するため、品質管理の仕事を行う上では知っておくべきことと言えます。

品質管理の主な業務内容

品質管理の業務は、製品・サービスが完成する前の段階で行うものです。前述した7つの道具を用いて、不良品の種類の多さを調べたり、データをまとめたりします。

 

これらの作業は、製品・サービスの品質を保つ上で大切なことです。もしきちんと品質管理されていなければ、一定の品質を保つことができません。

品質管理業務にはどのような人が適している?

品質管理はコツコツとデータを集めて検証・保証していくことから、地道な作業が好きな方や冷静に結果から判断できる人が向いています。また、さまざまなことに興味がある方や好奇心が強い方も品質管理に適した人材でしょう。

 

なぜなら、そのような人たちはさまざまな方向から物事を捉えることができるためです。その能力を活用することで、誰も気づかなかった新しい問題解決の糸口が見つかるかもしれません。

統計的品質管理とは?

 

品質管理の簡単な知識を理解した上で、今回の記事の本題である統計的品質管理の基本情報を見ていきましょう。

 

そもそも統計的品質管理とは、統計的方法を用いてデータを収集及び解析を行い、基準や標準を決めていくことです。英語ではStatistical Quality Control(SQC)と呼ばれています。

 

統計的品質管理を用いることにより、工程や検査ロットの実態を把握できるように、細かく数値やデータで管理することが可能です。

統計的品質管理の歴史

統計的品質管理の歴史は、1931年のアメリカから始まります。ベル電話研究所のシューハートが統計的品質管理の始まりとも言える統計学を基礎にした管理図を提唱し、日本においては1950年に広がり始めました。

 

はじめは製造業の現場で実践されていた統計的品質管理は建築業やサービス業の分野にまで広がり、さまざまな業種で導入されることに。さらに、時代の流れと共に統計的品質管理ではなく全社的品質管理という考え方が生まれたのです。

 

現在では全社的品質管理から総合的品質管理へと名称が変わっていますが、統計的品質管理は改称されることなく時代の発展を支えてきました。

 

ちなみに違いとしては、全社的品質管理が従業全員で品質管理を行う考え方だったのに対し、総合的品質管理はトップのリーダーシップをもとにして品質管理を行う考えというものです。

統計的品質管理はどう学べば良いのか?

統計的品質管理の方法はパッと見で覚えられるものではありません。しっかりとした勉強が必要です。基本的には専門書を購入して勉強したり、セミナーに参加したりなどが挙げられます。

 

細かい方法に関しては、最後の項目に記載してため、ぜひそちらを読んでみてください。きちんと勉強することで、なおいっそうの仕事のスキルアップが目指せるでしょう。

 

統計的品質管理についてさらに詳しく知る方法

 

この項目では、前述したように統計的品質管理の学び方としてさらに詳しく知る方法を紹介します。特に今回の記事で初めて統計的品質管理を知った方は、どう学べば良いのか把握するためにもチェックしておきましょう。

専門書を購入する

統計的品質管理には専門書があり、本屋はもちろんのこと、Amazonや楽天市場といったネットショップでも購入できます。本自体の価格は高いですが、数種類販売されているため、自分に合った本を見つけてみましょう。

セミナーに参加してみる

専門書を購入して勉強するだけではなく、セミナーに参加して勉強する方法もおすすめです。例えば、日本科学技術連盟ではさまざまなセミナーを開催。統計的品質管理だけでも、「品質管理ベーシックセミナーコース」や「新QC七つ道具セミナー」、「EXCELによる予測と要因解析のための回帰分析活用セミナー」などがあります。

まとめ

 

今回の記事では、統計的品質管理の基本情報として歴史や勉強方法などについて紹介しました。統計的品質管理は製品・サービスの品質を保つ上では欠かせないものです。専門書やセミナーもあるため、もう少し深く知りたい方や興味が湧いた方ははぜひ勉強を始めてみましょう。

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